だが。

「おっと分隊長、その役目は僕の仕事だ」

ルシファーが一歩前に出た。

「あんたは完全抗体保有者とはいえ、只の人間だろう?あんなデカイ化け物の攻撃を受けたら、一撃で殺されてしまうよ?」

確かに体格差から考えても、グランドマザーの攻撃をまともに受ければ致命傷は免れない。

普通の人間では、もっても一撃だろう。

「その点僕は違う…奴と同じ『化け物』だからね」

無防備にグランドマザーへと歩いていくルシファー。

化け物。

その言葉が自分の事を意味すると理解したのか、グラントマザーが身を起こして咆哮を上げる!

空間に轟く咆哮。

その震動で、岩壁から小石が崩れ落ちた。