そして、そんな皓よりも素早いのが。

「こっちだ、マザー!」

時雨分隊の中でも長身の咲月 晴少尉だ。

その体格に似合わず、狭い巣穴の通路内を自在に俊敏な動きで走り回り、マザーに狙いを定めさせない。

その隙を突いて。

「ええええええいっ!」

香月 奈々少尉が軍刀を振るった。

非力で、部隊内ではサポート程度の役目しか果たせなかったかつての奈々。

しかし今の奈々の剣腕は、マザーの片腕を両断できるまでに成長している!

腕を切り落とされた事で悲鳴を上げるマザー。

蒼崎 綾斗少尉と皇城 皓少尉が、更なる追撃を加える!

この二人が時雨分隊の戦力の要。

そして個性豊かな隊員達を。

「射線をあけろ!」

分隊長のラルフがコントロールしながら急所に対AOK弾を撃ち込む!