ルシファーが他の隊員達とのコンビネーションを取り始めると、群れはあっという間に全滅へと追いやられた。

広い空間に、足の踏み場もないほどのAOKの死骸が横たわる。

「さ、これでいいだろ?」

軍刀を鞘に納め、ルシファーが歩き出す。

「この先に、やけに強い気配を感じるね…雑魚とは違う気配だ。ソイツが例のグランドマザーとやらなのかもしれないね」

一人スタスタとルシファーは進む。

その背中に。

「ありがとう」

かけられる柔らかな声。

…ルシファーが振り向くと、妃が艶やかな微笑みを浮かべて彼を見つめていた。

妃だけではない。

シオンも、アレクセイも、蒼真でさえも。

どこか見直した風な表情でルシファーを見る。

「な…何だい…その生温かい目は…」

すぐに向き直る。

こういう時、どういう反応をしていいかわからない。

(だから馴れ合いなんて嫌いなんだよ)

そんな事を考えつつも、ルシファーは満更ではなかった。