自分の軍刀を握り締めてみる。

力が入る。

先程までの全身の激痛も、吐き気も、随分と楽になった。

よく効く薬だ。

成程、妃がこの部隊に参加しているのは、仲間達のバックアップの為か…。

「少佐…?」

キョトンとルシファーの背中を見つめる妃。

「連携か…確かにその方が戦闘の効率はいいようだね」

ここまで歪んだ物の見方をしていたルシファーが、はい協力しましょうと素直に言うには抵抗がある。

最初はこの程度で勘弁してもらいたいものだ。

「足手纏いは引っ込んでいなよ」

ルシファーの軍刀の切っ先が、AOKに向けられた。

「迂闊に前に出ると、お前まで切り刻んじゃうかもだよ?妃少尉…」