やがて、アレクセイ分隊は大きな空洞へと辿り着く。

地上から既に500メートルほど進んだだろうか。

もう星の光など届こう筈もない。

「驚いた…こんな地下に大きな空間があるなんて…」

小さく驚愕の声を上げるシオン。

と。

「っ!!」

ルシファーが軍刀を抜いた。

その切っ先は迷う事なくシオンへと向けられ。

「えっ!」

鋭利な刃が突き立てられる!

「~~~~~~っ!」

シオンの白い柔肌を掠める切っ先。

一筋の血が流れ落ちる。

そして更にその後ろで、一匹のAOKが痙攣しながら喀血していた。