「悪くない」

軍刀を一振りして返り血を振り払った後、ルシファーは納刀する。

「グランドマザー…僕の『最期の』相手として相応しいね」

そのまま振り向く事なく、彼は巣穴へと歩き始めた。

「…一緒に来てくれると考えて差し支えないんでしょうか?」

呟くシオン。

「ああ…とりあえず利害は一致しているようだしな」

アレクセイが隊員達を見る。

「我々もルシファーに続く。各自警戒を怠るな」

ルシファーの後を追って巣穴へと踏み入れていくアレクセイ分隊。

「アレクセイ大尉、ご武運を!」

マーガレットが叫ぶ。

「妃先生!お帰りをお待ちしてます!」

サーシャとジェシカが声をかける。

その場にいた全ての兵士達が、アレクセイ分隊に声援を送る。

その期待を一身に背負って。

隊員達は絶望の深淵とも言える、AOKの巣穴へと潜入していった。