AOKの臓器移植実験被験者。

その言葉に、隊員達が驚愕の表情を見せる。

特に蒼真と妃の驚きようは並ではなかった。

妃は忌まわしいものを見るように瞳を見開く。

そして蒼真は。

「っ!!!!!!」

有無を言わさず軍刀とサバイバルナイフを抜き、ルシファーに斬りかかった!

「おっと」

その行動を予測していたのか。

遅れて動き始めたにもかかわらず、ルシファーは蒼真の左右の斬撃を回避する。

「何するんだよ、危ないじゃないか」

「黙れ、化け物」

口調はあくまで穏やか。

しかし蒼真の声には、仲間に対する温かみは一切感じられなかった。

もとより蒼真は、ルシファーに仲間意識を持ってはいない。

「AOKの禁忌の血を受け継いだ外道が…貴様と共に戦うなんて虫酸が走る」