「おやおや…皆さんお揃いで」

突然司令室のドアが開けられ、一人の男が乱入してきた。

ボサボサの黒髪、肌は異常なまでに白。

美形だが目のくっきりな隈が台無しにしている。

身につけている拘束着は引き千切られたように袖がズタズタになっていた。

「…ルシファー少佐」

グローレンが険しい表情で彼を睨んだ。

「何故ここにいる?君は地下の独房で軟禁状態の筈だが」

「折角の部隊結成なのに、僕だけ除け者なんて酷いんじゃないかい?」

司令であるグローレン相手にも物怖じする事なく、ルシファーはおどけたように嬉々として喋る。

その表情が、挑発的にニヤリと歪んだ。

「僕がAOKの臓器移植実験被験者だからって、仲間外れはないんじゃない?」