翔太が指定した学校は到底家から通える位置にはなかった。 詳しい事情を知らない家族が心配そうにしていたが、何も聞かないでくれた。 族という、ある意味裏の世界のことをよく知る両親は、美羽が総長になった日から全幅の信頼を美羽におくようになった。 美羽のやることにいちいち口を出すのを止め、決めたことならやり切れと応援してくれるようになった。 だからこそ、選択には慎重になる。 そして美羽は翔太に従うことを決めた。