沢山のことを知りすぎている美羽は紫苑の目を直視できずに、下を向いた。



「目、そらすな」


クイッとあごを持ち上げられ、強制的に目を合わせられた。


「何も言えないよ」



なおも美羽は守ろうとする。



金龍のみんなを。

天竜のみんなを。



美羽一人には大きすぎるものばかりだった。