「今回は弁当か……」



まだ小さいな。



あのおじさんはいつも何か忘れやがる。



まえにカバンを忘れたときはさすがに恥ずかしげもなく、父親を会社で怒鳴った。



それで少しは反省したと思っていた。


たがまた性懲りもなく忘れやがる。


そして俺は弁当を届けに、二駅先にある父親の会社に向かう。