いかにも捨て猫だった。 段ボールに入れられ、毛布と一緒に入れられ、紙が張ってある。 ニャー まだ子猫らしいそれに近寄ると1度だけ撫でてやった。 飼えないわけではないが世話をするのは大変だし、自分がいないときは大抵誰もいない家に一匹というのも気が引け、 結局、その場を離れた。 ニャー 小さく聞こえた声に、ごめんと心の中で謝った。