「一回やってみたかったんだが、俺が呼んだら入ってこいよ!」


こんなところでいきいきする兄を始めてみた。


ちょっと引いたのは内緒。


美羽を残しさっさと教室に入っていってしまった。


「まだ休憩中だぞー!うっかりちゃんか?せんせー」


中からは最初の授業を終えた生徒からのブーイングが聞こえてくる。


「ちげーよ!時間に遅れて悪いけど転校生紹介するから」



なんか頼りなさそうな兄貴だけどそれなりに教師という仕事は性にあっているのかもしれない。



もともとリーダー気質があるから。



「男ならいらねーよ?」


よかったね。


見た目だけは女の子だよ。



中身の保証はしないけど。


「入ってこいよ」



呼ばれたから入っていったら、静寂。



ちょ、やめて、不細工でごめんって!



とりあえず、必死で心の中で謝っといた。