放課後、急いで部屋に帰ったあたしは、洗面台に向かった。 実は前から気が付いていた。 すべて備え付けられていたこの部屋に、普通ならあるはずの無いものがあることに。 髪の色を戻すスプレー 翔太には分かっていたのだろうか。 あたしがこの選択をすることを。 このスプレーを使う日が来ることを。