「じゃあ、そういうことだから、
よろしくね、茉央ちゃん。」

えっと…何が?
一体どういうことなのだろう。
目の前にはニコニコしながら
勝手に人の家でくつろいでいるカッコイイ男の人。

…このイケメンの人は誰なんでしょう?
てか、どうやって家の中にいれてもらったのかな…?

「なに?俺のこと忘れちゃったの?
茉央ちゃんの家の隣に住んでいる部屋もちょうど隣なのに…。」

隣……?隣ってもしかして…

「もしかして、
大兄ちゃん……?」

そう言うとパァー、と輝くほどの笑顔になった。

「そうだよ、茉央ちゃん。
やっと思い出してくれた(笑)」

そう言うとまたテーブルの上にある紅茶の入ったカップを持ち紅茶を飲んでいる。

昔から格好良かったけど…変わってないなぁ。
むしろ磨きがかかったみたい。
絵本の中から出てきた王子様…みたいな?

「大樹君、紅茶のおかわりはいる?」

そこへリビングから
お母さんがやってきた。

「いえ、大丈夫です。
ありがとうございます。」