私がそれでも
黙っていると
腰に手をあてて
えっへん
と胸を張って
嘘じゃないことを
証明する(したい)ソルト。
あまりに愛らしい
その姿に思わず手を伸ばして
頭を撫でる。
蝋人形だったなんて
嘘みたいなふわふわなソルト。
目を細めて喜ぶ姿も
その辺のぬいぐるみより
かわいい。
今のソルトなら
ぬいぐるみと
一緒においてあっても
違和感なんてないんだろうな。
でもどうして...
「ソルトは
マスターのものでしょう??
マスターの前でもこんな風に
動いていたの??」
だったらマスターは
何で私にくれたのだろう。
こんなかわいくて
不思議な生き物??なんて
いないのに。
「マスター??
あぁっ
あの喫茶店の主人のことか??」
ソルトが大きい目を更に大きくさせて聞いてくる。
私はこくこく頷いた。