何でだろう...。
このトナカイ、
人形なのに、凄く私を
見ているような、
そんな気がしてくる。



そしてその瞳はやっぱり
澄んでいて、
私も知らず知らずのうちに
トナカイを見つめていた。


すると

「はい、ココアとコーヒー。」

マスターの声がして
ココアの甘い香りと
コーヒーの独特な香りが
鼻を掠めた。


きぃを見るときぃが
口パクで私に

聞いてみなよ


と合図していた。