「うあああ」


そう言って、殴り掛かった時俺はとっさにそいつの腕を掴んだ。


勿論、喧嘩なんてしたこともない。
よく不良に絡まれるから、防御だけは覚えた。



そいつの腕を強く握ると、「ぅあっ」と小さな悲鳴が聞こえた。





その腕を背中に持っていって
そいつを下にし、上に乗りかかる。


相手は完全な負けだ。
もう既に身動きできていない。



そいつが持っていたリュックから何かがはみ出てた。


そいつを空いてる手で引っ張ると数枚の写真がハラハラ落ちた。



『…んだよ…これ』


そこには、さっきの女の子がたくさん居た。



「触るなぁ!僕の愛しの莉音ちゃんの写真だぁ!!」


もがこうとするも、強く抑えつける。




コイツ…………ストーカーだったのか。



そのあと、ピーポーとお決まりの音が鳴りそいつを警察官が連れていった。



パトカーの車からはあの女が乗っていた。



ストーカーを引き渡し、帰ろうとした俺を呼び止めた彼女。