健二も自分のくじを確かめる。
「……おい。ラッキーだよ…お前」
『はぁ?』
……莉音ちゃんを見れないのに?
「俺が篠田ちゃんの隣なんだよー」
そう言った健二に鳥肌がたち、目を見開いた。
『…健二……交換してくれないか』
リアルに健二にお願いしたのは何年ぶりかわからないが、とにかく必死で必死すぎた。
「えー…ど『頼む』
「でもなぁ『頼む』
「窓席なん『頼む』
「いくら親『頼む』
ろくな話をしてこない健二に必死にお願いをする。
いい加減俺の莉音ちゃん好きに呆れたのか渋々交代してくれた健二
『…健二…恩にきる』
「本当だよー、あんないい席二度と来ない。窓席の1番後ろ」
ぶすっとしてる健二に困った笑いになる。