「ところで夏樹、用事があったんでしょう。あなたの主人についてなくていいのかしら」


夏樹は、春樹と同じように使用人として雇われている。

彼の雇用主は顧問弁護士の妻だ。


「レミコ様は今は外出されてるから。今日は雑務やってるって訳」

「それで、どうして私の部屋に?」

「だから雑務だって。お嬢さんのクリーニングに出す服を取りに来たんだよ」

「クリーニング?」

「そ。と、言うわけでお嬢さん、脱いで頂戴」


と、満面の笑みで夏樹は恵理夜に向き直った。


構えかける春樹を制して、恵理夜は胸元のリボンを解いた。


そして、ゆっくりと制服から腕を抜いていく。


予期しない展開に、思わず夏樹が唾を飲み込むのがわかった。

するりと、その服が肩から抜け落ちようとした瞬間、