「ねぇ、お兄ちゃん!」

「何だ?」と言ってこっちを振り向くお兄ちゃん。


ああ、もう!その仕草が可愛いんだってば!

「お兄ちゃんはさ・・・胡桃のこと、好き?」


妹のことを大切にしているのは兄にとって当然のことだが、私はそのことが気になって仕方が無かった。


「そりゃあ勿論、胡桃は世界一可愛いし、世界一素敵な妹だよ!」


こうやって、お兄ちゃんはいつも決まった言葉で私を褒めてくる。


私はそんなお兄ちゃんが気にくわなかった。