「こら!誰かと思ったら
やっぱりお前らか!
掃除しろ掃除~」


初老の担任が箒をふりかざして
こっちにのぼってきた。


「あたしら勉強してたのに~」

みぃが千博の持っていた
『古文単語3000』を取り上げて
担任に見せた。


「嘘をつくな嘘を!
さっさと部屋戻りなさい!
世話ばかりかけてほんとに…」


顔は怒っているが
目は笑っている。


「なんやかんやで先生
あたしらのこと好きなんだよ」

みぃがぶつぶつ漏らす。


…あたしも同感。