「でしょ?

俺、たまにここ来るんだよね。
朝、奥村さん桜をずっと見てたから桜が好きなんだなって思って。」


響は「連れてきて正解かな?」って微笑んだ。



「ありがとう。

なんかここにいると嫌なこととか全部忘れちゃう。」




華月はときおりふく風に髪をなびかせ、目をつむった。



暖かい日差しや優しく吹く風が心地よかった。



するとふわっとたばこの匂いがした。



華月は恐る恐る目を開けた。



「花びらついてるよ?」



響は華月の頭の花びらをとった。