「マジになって教えたあたしってバッカみたい」



ストローでピーチジュースを飲みながら燃え尽きたような顔をする麻衣。



「ま、まだまだこれからだよっ!誰だって一度は失敗す…」



「遥、たっちーはこれが何度目だと思う?」



あたしのフォローは空しくも麻衣に遮られてしまった。あたしは小さくなり、自分のオレンジジュースを飲んだ。



「でも、面倒を見ることを引き受けたのはあたしだし、たっちーにも頑張ってもらわなくちゃね」



「麻衣…」



「それに、まだたっちーと2人で勉強出来るし…まぁいっかな」



麻衣の顔が一瞬にして、飲んでいるピーチよりもほんのり淡い色になった。



「でも、なんであんな奴にバレンタインあげちゃったんだろ。もう気になっちゃうのが悔しー」



「ふふっ…麻衣可愛いね」



「…遥、あんた頭大丈夫?」