そんな風にウグイスが恋に悩む姿を想像して、いつの間にか口の端が持ち上がっていた。



 次に述べるのはボクの忘れ得ぬトラウマ、だ。



 時々思い出して胸が痛くなるのをまだママにもだれにも言ってない。



 車には五人、乗っていた。



 正確には半ば土砂に埋もれたボンネットに四人。



 ボク一人が中に取り残された。