「だから、ごらん、ママの歌はトクベツなの。わかるわね? 覚えてるわね?」



 ママがいうママっていうのはパパのママで、ボクのママは涙ぐんでその歌を聴く。



 ママは細く白い腕を出窓から差し出し、ふってくる花びらをつかもうとする。