「義母様。そのようなこと……すぐにレスキューが来て、どうにかしてくれますわ」


「あなた……ここはとにかく体温を保たねば、この子はまだ九歳よ」


 窓のスキマから暖かなストールが入ってきた。


 そのときボクはママの、叫びのような泣き声を耳にした。



 きっといろんなことが去来したのだろう。



 完全にパニックだ。



 これまでのことが、ママを打ちのめし、追い詰めてしまったのだ。