「ねぇ、弘人…


もう嫌だよ…」



暗い部屋のなか、


結衣はそう言って俯いた。



カーテンの隙間から差し込む月明りで、


頬を伝う涙が光った。



「もぉ…いや…ッ」



仕事のこと、


人間関係のこと、


結衣に弱音を吐くのが嫌で



俺は…


…最低なことをした。



何度も何度も…


結衣以外の女と、関係を持ったんだ。