目玉焼きがあと少しで出来る、ってときに…


「ただいまー」


なんていいタイミングで帰ってくるんだろう。


登は、帰ってきたのだった。


「お、目玉焼きかぁ?」


「うん」


「やった。実は俺、好きなんだよね」


「ふ、ふーん…?」


昨日、美咲に言われた言葉が胸にひっかかって、登と上手く喋れない。


「……?あ、寛大は友達と遊んでくるって」


「えぇ!?3個作っちゃったぁ」


「あ、じゃあ俺が…」


「あ、そうだ。音梨にあげればいっか」


「あ、なるほどね。で、ユウリさんよぉ~。……おソース、ありますかね?」


「……ごめん。うちの家族は目玉焼きには醤油派なので、ないです」


「えぇっ!!ふつう目玉焼きにはソースだろ!!」


「はぁ?醤油でしょ!!」


って、なにこんなことで喧嘩してんだろ…。


ばっかみたい。