こんな日に限って、登は運が悪い。


-1時間目:国語-


「……であるからして、長谷川。ここ読んで下さい」


「ひゃい!?え、えーと…教科書忘れました」


朝、ちゃんと用意しなかったから…。


うん、明日からはもっとはやく起こさなきゃな。


私は、紙に書いた。


えーっと、明日からは…6時30分に起こす。


「なにを6時30分に起こすんだ?」


「え?」


声のするほうを見ると、隣には先生が立ってた。


あちゃー…。


先生、読んでもいいから声に出すなよぉ。


「い、犬ですよ!!犬!!」


「神永、犬なんて買ってたか?」


「いやぁ。犬というよりは、犬みたいなやつ、ってことですよ!」


く、苦しい…。


こんなに頑張って、苦しい言い訳を言ってる私にやつが爆弾を落とす。


「なんだと!!別に俺はなぁ…ユウリに起こしてもらわなくても自分で起きれるし」


…………言っちゃった。


言っちゃったよ、登が。