長谷川について行くと、着いた場所は廊下の柱の裏だった。
「ユウリ。俺、お前のこと好きだ。付き合ってほしい」
衝撃的だった。
まさか、長谷川から告白されるなんて思ってもなかったから。
でも……
「長谷川…。私、長谷川のことそんな風には思えない」
「……ありがとう。正直に言ってくれて。俺な、転校すんだ」
「……っ!?」
私は、今まで下を向いていたけど、長谷川の顔を見た。
「…っ。みんなよ」
そう言って、長谷川は腕で顔を隠した。
一瞬だけ見えた長谷川の顔。
そこには、涙を流している長谷川の顔があった。