「そうか…。ごめんな？
　そんな時にそばにいてやれなくて。」



「ううん。」



それから、ちょっと沈黙が続いて、
その沈黙を破ったのが蒼樹だった。


「俺さ、明日は行くから。
　そしたら守るから。
　安心して。」


「うん。ありがと。」




「じゃあ帰るね。」


「え！？もう帰るの？」



「うん。だって、風邪ひいてるんだから。
　寝てなきゃ。」


「分かった…。」


「じゃあね。」



「おう。」



まさか、
この日の帰り道に
こんなことが
おこるなんて思いもしなかった。