私は、弱い人間なんだ。 こんな風に優しくされると、すぐに殻を割ってしまう。 傷つくのは分かってるのに、 どうして?どうして? 目の前のプリンを一口食べると、ふわっと甘味が広がって、なんだか涙が出そうになった。 「私でも、出来るかな」 「え?」 「私みたいなどうしようもない子でも、世界を変えたり、出来ますか」 ハルトはゆっくりほほえんで、指でオッケーマークを作った。 「君じゃなきゃ、キハラじゃなきゃ、出来ないよ」