家に帰ると姫が

姫『わたしさー、明日からちょっとしばらく実家帰るわ。』

いきなり切り出した。

美『わかった。姫さ、何かあったの?家あんま帰ってないし・・』

美紗子は思い切って聞いてみた。

姫『うーん、なんか今さゴタゴタしてて。どっかの会社吸収するとか役員とかいっぱい家来たりとかさ。で、邪魔になるから出てるだけ。たいした理由じゃないよ。でもさ、なんかお兄ちゃんが専務に就任するらしくってそれでお祝いとか・・ま、よくわかんないけど色々あるらしくってさ。』

美紗子は相槌を打ちながら聞いていたが、姫の家がここまで大きな会社とは思ってもいなかった。

美『ね、姫の会社って何?』

姫『え?言ったってわかんないよ?中澤グループっていうの。パチンコ屋とかカラオケとか色々やってるらしいんよ。』

美『もしかして行き着けって前言ってたあのカラオケは・・』

姫『そそ。うちの。だから無料だったっしょ?』

美『姫、あのとき無料券って言ったじゃーん!!』

そう言うと姫はそうだったっけ?と言いながら笑った。

姫『やっぱこれでも一人娘だし、パーティーとかはお兄ちゃんと一緒に出なきゃいけないみたいでさ。うちお兄ちゃん3人いるから。みんな姫子、姫子って可愛がってくれてるし。』

美『そっかー!大変そうだけど頑張れ!!』

姫『お兄ちゃん荷物持ちにしてまた買い物行けるしね!』

そう言って笑った。