姫と別れた後、美紗子が毅に会ったという話をしようと思ったが男たちに色々されそうになったということを姫が気にするような気がしたから、この話は封印しようと美紗子は思った。

それから買い物をしに街に出ると人がごった返していた。

夜の街とは全然違う。

子どもを連れた主婦。

老夫婦。

中学生や高校生のカップル。

女同士。

たくさんの組み合わせでいっぱいだった。

お店に入るとまた女の子でたくさんだった。

オシャレに着飾って流行を意識した子が店に入ったりエスカレーターに乗ったりしていた。

店からは店員の甲高い声が響いていた。

”春の服をみんな買いにきたんだろう”

美紗子は思った。

姫も負けじと色んな服を見ていた。

ワンピース、スカート、パンツ、オフショルダーのトップス。

ニーハイ、バッグ、パンプス。

色んな店を見てまわった。

姫はその全てを買いいくら使ったのかもう美紗子にはわからなかった。

美紗子はプッチ模様のワンピースを1着だけ買った。

そしてアクセサリーのところに行って色々買っていた。

美紗子もヘアアクセを2つ買った。

姫はすごい量の荷物だったため美紗子が少し持ち、車を停めた駐車場まで頑張って歩いた。

荷物を車に置き、付き合ってくれたお礼にごちそうするという姫に甘えることにして2人はちょっと早いが夕食をとることにした。