姫『つよし、あんたさ女見る目が全くないね。』

いきなりズバッと言った。

姫は年上だろうがなんだろうが全てタメ口だった。

毅『は、なに?いきなり。』

毅も不機嫌そうな顔つきで言った。

姫『さっきさ、ここに百合って女が宣戦布告しにきたみたいだけどさ、話聞いたらあんたが手出したのだって百合って女じゃないみたいなんだけど。記憶なくすくらいなら酒なんて飲んでんじゃねーよ。』

キレた口調で姫が切り出した。

毅『意味がわかんないんだけど・・』

このやり取りに竜次やもっくん、美紗子まで呆然としていた。

姫『頭悪いね。だから百合って女は嘘ついてるって言いたいわけ。そしてその女は本当は美紗子が嫌いなわけ。だから美紗子の気に入ってるあんたを盗ったの。ほんとにあんたが手出したのは美紗子。でしょ?』

姫が美紗子に聞いたから気まずそうに美紗子はうなずいた。

竜『あ、あの・・百合ちゃんって親友じゃなかったの?』

美『わたしだけが思ってた・・みたい・・』

そう言うとまた涙が流れた。

毅『え?何?じゃあ俺は嘘つかれた上に美紗子ちゃんに見せ付けるために百合と付き合ってるってことになるわけ?』

さすがにさっきの姫の説明では理解した。

おとといまでは毅は百合ちゃんと呼んでいたのに今、百合と呼んだのにまた美紗子は軽くまたショックを受けた。

姫『そう。そういうこと。どう?今の心境は。』

毅『心境って・・まだ信じられねー・・・』

竜『あの・・・、美紗子ちゃんってさ、毅が好きなわけ?』

素朴な疑問を竜次が聞いた。

姫『どうなの?』

竜次と姫が合わせて聞いた。