美『うん、おめでとう。』

わたしは多分笑顔では言えたと思う。

すごく微妙な。

毅『ありがとう。』

百『ありがとっ』

2人は幸せそうにまた見つめあった。

美紗子は気が動転していてそれから何を言えばいいのかわからなかった。

”裏切り?百合が?どうして?”

混乱していた。

すると百合が

百『帰ろっか!』

と言って立ち上がった。

それと一緒に毅も立ち上がり、百合が毅にピッタリ引っ付いた。

そしてまたねと言って帰っていった。

玄関で2人を見送ってドアを閉めた後、美紗子はその場に崩れた。

涙もこぼれ落ちた。

毅に彼女が出来たこともショックだったが何よりもショックだったのは親友だと思って全てをいつもなんでも話していた百合の行動だった。

”今のはなんだったの・・夢ならいいのに・・”

そう思い、気を確かにと自分に言い聞かせ、ベッドまで歩いた。

そしてまた泣いた。