美『なにやってんだろ・・わたし。』

美紗子は泣き笑いながら呟いてしまった。

毅『俺にとってはすっごい好都合だけどね。』

2人は笑った。

そしてそれから手をつないで川沿いの道を散歩した。

ススキとススキが触れ合っているのが急に自分たちのことのようにも感じた。

そしてこれからのことも話した。

毅『彼氏のとこ、行くの?』

淋しそうに毅が言う。

言ってほしくない、帰ってこなかったらどうしよう。

そう思っているということが美紗子はわかっていた。

だが、翔にもちゃんと早めに話しておくべきだし、約束もしている。

美『うん、行く。』

でもゴハンを作ると言ったがそれはやめるつもりだった。

毅『じゃあ家で待ってるから。』

そう言ってつないでる手をブンブン振った。

”子どもみたい。”

そう思って笑ったが不安な気持ちからだろうと悟った。