『美紗子ちゃん、ここ、泊まっていけば?姫寝てるし。』

美紗子は確かに聞こえた。

毅のほうを振り向くといきなり抱きしめられた。

『彼氏と別れてよ。』

なにが起きたのかわからなかった。

ただ、ものすごく強い力で抱きしめられていた。

そしてりんごが足元でお座りをしているのが見えた。

美紗子にとってはこの日、激動の1日だった。