ずっと不機嫌な顔で聞いていたがついに翔が口を開いた。

翔『帰る。』

それだけ言って車に乗り込んだ。

美紗子はそれを黙って見ているだけしかできなかった。

引きとめたとしても今は姫がいる。

どうしようもないし姫が今は心配だ。

このことはあとからちゃんと話をつけようと思った。

そして

美『明日、家に来る。話そう?』

と言ったがドアも窓も閉まっていたため、聞こえたか聞こえないかわからなく、そのまま翔は車で走り去った。

”絶対傷つけた━━・・。”

そう思ったが、姫が心配だったので足早に階段を登り姫のもとへ急いだ。

階段をかけ登るヒール音がアパートに響いた。