「大体、人と話すときはサングラスを取れっつうの!」
「…シュウちゃん、ダメ…」
薫子さんが止める前に、サッとサングラスを取り上げる。すると、変態は驚いた顔のまま凍り付いて、動かなくなってしまった。
それどころか、急に顔色が悪くなり、慌てて口元を押さえた掌は僅かに震えていた。
「返せ、この馬鹿!」
「…ば、ばか!?」
奪うようにわたしの手からサングラスをとり、再び顔を覆う。
かなり滑稽な様子だけど、頬を垂れる汗は、それが冗談でないことを表していた。
「桐生さん」
「…、」
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