変態は、白いシャツにヴィンテージのジーンズをいっちょまえに穿きこなし、顔を覆うようなサングラスをかけていてもわかるくらいに不機嫌な様子でその場に座る。


「…こほん。ええっと、こちらは、小林シュウちゃん。職業は作家さんね」

「薫子さん!」


静香が声を上げた。


「大丈夫よ、静香君。このことは、この場所だけの秘密。秘密はキョウユウし合わないと漏れるものだから」

「……つまり、俺達に黙っておけということですか?彼のことを」


薫子さんは悪戯が成功した子供のように笑う。ちらりと、変態を見れば、ものすごく驚いた顔をしてあたしを見た。

…こういうのが、好きじゃないのだ。