2日後、レオンが居間に現れた。


エミリオがソファーに座り本を読んでいるのを見て片方の眉を上げる。



「まだいたのか」


レオンが冷たく言う。



「そりゃそうだよ ティナちゃんのことが心配だったからね」


エミリオは特に疲れた様子がないレオンを見てホッとした。



「ティナちゃんは大丈夫なのかい?」


聞きながら手元のワイングラスを口に近づける。



「あぁ やっと眠った」


レオンはエミリオの対面のソファーに腰掛ける。



エミリオはワインを吹き出しそうになり咳き込む。



「もしかしてこの2日間ずっと……?」



まさかな……。



エミリオの脳は想像力豊かに考える。



「そんなわけないだろう?ティナが壊れる」



さらっと言ってのけるレオンに妄想していたエミリオは我に返った。