「ぅ……ん……喉が…………」



ベッドの上に寝かせると、目を閉じたままティナはうわ言のように呟く。



「喉が渇いたのか」



レオンはクロックコートを脱ぐと無造作に椅子の上に放り投げ、ティナの横たわるベッドへと腰を下ろした。



ベッドが少し沈んだせいかティナの瞼がうっすらと開く。



覗くひとみは紅い。



レオンの指先が頬に触れると、必要以上にびくんとティナの身体がしなる。



「ぁ……ぁ……い……や……」



ひどい気分の中、全身が敏感になってほんの少し触れられただけでも熱く熱を持ったような感覚にティナは戸惑っていた。



わたし……どうしちゃったの……?



「言ってごらん?なんでもしてあげるよ」


唇が軽く重ねられる。



物足りなさを残してすぐにレオンの唇が離れる。



引き寄せたいのに身体の自由が利かない。