「抵抗されるとお体を傷つけてしまうと思い薬を入れただけですよ 殺そうと思えばいつでも殺せましたから」



短髪男はティナを抱き上げるとレオンの目の前で唇を重ねた。



「ん……」



子供がミルクを欲しがるかのようにティナは短髪男の唇を吸う。



「本当に可愛い人だ」



レオンは今までにないほどの怒りに我を忘れそうになる。



腕を一振りし、男を飛ばすが抱きしめているティナもろとも壁にぶつかり床に転がる。



「レオン!」



エミリオがやってきてレオンの隣に立つ。



「奴を攻撃してはダメだ!ティナちゃんまで巻き添えをくらう!」



エミリオの言葉にハッとしたレオンは、ガラスにまみれ血を流しているティナを見た。



「ガラスが心臓を貫いたらティナちゃんは死んでしまう!奴からティナちゃんを引き離すんだ!」



話している間も襲いかかってくる男たちをエミリオは始末していく。