翌日、夜になってもレオンはまだ戻ってこない。



ティナは庭に出て降り積もる雪を見ていた。



寒さを感じなくなったから、外にいても快適でいられる。



淡いブロンドの頭に雪が少しずつ積もってくる。



「ティナちゃん!」



エミリオがゆっくりと近づいてきた。



「どうしてこんなところにいるんだい?」



「レオンを待っているの……」



「ならば迎えに行こうか」



「えっ……?」



エミリオが口に手をあててピッと音を鳴らすと、どこからともなく馬がやってきた。



「きっとすぐそこまで来ているよ」



レオンに早く会いたい。



ティナは馬に乗ったエミリオの前に身をおどらせた。