「ヴァンパイアになるのは苦しかっただろう?あの時はもうだめかと思ったけど……人間がヴァンパイアになるには相当の痛みに襲われるし、完全なヴァンパイアになるまで主が血を分け与えなくてはいけない 自分の血をあげれば、最初は気持ちがなくても愛する気持ちが芽生えてくるんだ」




自分の部屋に戻ったティナはがっくりとベッドの上に腰を下ろした。



レオンは……血を私に分けてくれるから今も愛してくれるの……?



エミリオ様の話を聞きながら芽生えてしまった疑問。



あの子が……人間になるのは嫌……。



レオンの首にケイティが口をつけるところを想像してしまい、首を大きく横に振る。



レオン……早く帰ってきて……。