「どうしてそんなことを言うのっ?放っておいたら死んでしまうわ」



「我々とは世界が違う」



レオンはティナの腕を掴み、立ち上がらせようとした。



「いやっ!レオンは私を拾ってくれたでしょう!?この子を助けてあげて」



レオンの手をティナは払った。



「ティナ……」



空色の瞳が暗がりの中で濃い青に見える。



レオンは深いため息をつくと、膝を地面に付き人間の少女を抱き上げた。




【アメリア、熱い風呂の用意を 人間の娘を拾った】



レオンがアメリアに念を送ると、あきらかに驚いたアメリアの声が帰ってきた。



【人間の娘ですか……?】



【わが奥方が助けろと言って聞かないんだ】



【わかりました】