部屋に戻ったティナは入り口に立っているダーモッドを見た。



「ダーモッド、どうしてケイティは永遠の命が欲しいのかな……」



「何を言っているの?ティナ だれもが永遠の命を欲しがっているよ?欲しがらないのはティナくらいだよ」



人間だったティナは、ヴァンパイアに両親を殺されたこともあり、自分がヴァンパイアになることを拒否していた。



命の危険に脅かされて、ティナが知らぬ間にレオンがヴァンパイアにしたのだ。



ティナ自身は永遠の命など欲しくなく、あのまま死んでもかまわないと思っていた。



ティナを手放すことが出来ないレオンがティナをヴァンパイアにしたのだ。



今では一緒にいられることを感謝しているティナだった。



「人間は老いて死ぬものでしょう?そう運命づけられている」



「だから、ご主人様はあの娘を警戒しているのさ、ご主人様がヴァンパイアの皇帝だと知っていたから」