ゲーム…??

どういうこと…??

「意味わかんねぇよ!俺らはゲームなんかしたくねぇんだよ!とりあえず、ここから出せ!」

と、龍也が叫ぶ。

「あはははっ。ゲーム、楽しいですよ。したくありませんか。でも、した方がいいですよ??」


「いいから、ここから出せ!何なんだよここは!!ゲームなんかしたくねぇって言ってんだろ!!」

龍也はそう言って、壁を思いっきり蹴った。

「そうですか。困りましたねぇ…。あ、そんなに暴れても、出られませんよ??」

どこかに仕掛けてあるはずのカメラから、あたしたちの行動を監視しているのだろう。

「お前は誰なんだよ!!」

「このゲームの管理人、といったところでしょうか」

…バカにしたような口調の管理人に、なぜか苛立つ。

「出せ!!出せよ!!!」

「では、出てみますか??出れるものなら」

「はぁ…??」

龍也がそう言ったすぐ後に、白い壁をスクリーン代わりにして、

画面が映し出された。

そこには、龍也と同じように管理人に反抗し、

ドアから、出て行こうとする男の人が映っていた。

でも、今の状況とは少し違う気がする…。

カプセルは散らばっていて、コップは数個、割れていた。

ゲームの途中の場面なのだろうか。

その男の人が、

ドアノブに手をかけた瞬間、レーザービームのようなものが、

――――ビシャッッ!!!

という音とともに、その人の手に当たる。

「ああああああああああああああああああ!!!!」

指が、ゴロッと2本落ちる。

「きゃああああっ!!!」

「きゃああああああ!!!」

あたしと優花は、思わず叫んでしまった。

隣にいる龍也があたしの肩を抱きしめてくれる。

あたしの手は、ガクガクと震えていた。

指が落ちたにもかかわらず、

その人は、床を這いながら、

ドアへ近づこうとする。